この技術によって電気信号を利用した従来の回路に比べ約1000倍もの高速化を実現することができ、パソコンにスーパーコンピューター並みの性能を持たせたり、携帯電話をパソコンに近い性能を持たせ高機能化するなど応用が見込まれるようです。
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光回路の開発は、国内の精密機器メーカーを中心に進んでいて、携帯電話についての実用化が間近に迫っているそうです。しかし、従来の技術では平面的な回路しか作れず、複雑な機能を持たせることは難しかったようです。
今回開発された技術では、レーザー光を直接ガラスに当てるのではなく、特殊な模様を映した液晶画面に照射。模様に応じて、反射したレーザーが、ガラス内に多数の焦点を作り、一瞬で複雑な回路を作り出すことが可能となりました。液晶画面の模様は、作りたい回路に応じて変えることができるそうです。
立体的で複雑な回路を作れるようになったことで、パソコンや携帯、テレビなどあらゆる電子機器の内部回路に応用できるそうです。
京大の平尾一之教授ら研究チームはこの技術を2008年4月14日に東京で開かれる国際ナノテクノロジー会議で発表するそうです。
特殊なレーザー光をガラスに当て、光信号を使う複雑な回路を作る技術を利用することで、パソコンがより高性能となったモデルや、携帯電話がパソコンのように使える高機能携帯電話が登場する日が楽しみです。
□関連サイト
■京都大学 工学部/大学院工学研究科
■nano tech 2008 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議
□参考記事
■特殊レーザーで光回路開発 京大、高性能パソコン、携帯電話に応用も
■特殊レーザーで光回路 京大、超高速化技術を開発